家族支援@学校
ー保護者対応から、保護者理解・保護者支援へー
保護者を理解する

モンスターペアレントってホントにいるの?

モンスターペアレントなんていない

私が先生になった、と聞きつけた友人たちは、会うと決まって、少し声をひそめてこう訊ねてきます。

mami's friend
mami’s friend
ねえ、モンスターペアレントってホントにいるの?

 あんまり何度も聞かれるので、私は、いくつかの答えを用意しました。

mami
mami
いないよ。いい人ばっかりだよ
mami
mami
いるかもしれないけれど、イメージするほど多くはないと思うよ。少なくとも私は会ったことはない
mami
mami
一昔前は学校批判を奨励していたメディアの影響で、張りきって学校に文句言っていたら、逆に手のひらを返したメディアにモンスターペアレントって名づけられてしまっただけじゃない?

先生のなかには、「モンスターペアレントはいる」と答える人もいます。
私が「モンスターペアレントはいない」と答えるのは、私が先生であると同時にファミリーライフエデュケーターでもあるからでしょう。

ファミリーライフエデュケーションは家族支援の一分野。だから家族支援理論イコールファミリーライフエデュケーションの考え方。

すべての親には子どもを育てる力があるという信頼から始まり、その信頼に基づいて、あらゆる角度からその力を阻んでいるものを取り除く作業をするのが、家族支援
そしてその支援はオーダーメードで一人ひとりちがう。

もしかしたら、とてもしんどいケースばかりを見ていると、この考え方は楽天的過ぎると思われるかもしれません。
親のとんでもない要求や理不尽な言いがかりに、つらい思いをした経験があればなおさらでしょう。

私自身も、そういうことがあったらきっと、つい親の不満を言いたくなると思います。
だから私自身がそうできているとは言えないんだけれど、人を信じぬこうとする家族支援の考え方が好きで、そうありたいと願っているのです。

モンスターペアレントというのは、学校に無理難題を言ってくる親のことで、実は和製英語。英語にはヘリコプターペアレントという言葉がありますが、ヘリコプターのように上空から子どもを見続け、過保護、過干渉に関わり続けるという意味の方が強いです。毒親とはもともと、トキシックペアレンツという書籍タイトルの和訳。子どもにとって有害な親という意味。実は、どれも語り出すときりがないほど複雑な問題をはらんでいる現象です。そういった複雑な問題についても、出来る限り、追って解説していこうと思っています。

学校の基本的な考え方

学校は、先生は、すでに「親はこうあるべき」という鋳型を持っているように思います。
そして、その型にはまらない親子がいたら、それは、親側の落ち度と考えがちなように思います。

仕方がありません。
学校は親支援の場所ではなく、児童生徒を教え導く場所なのですから。
集団で行動する場所ですから、足並みを揃えてもらえないと、いろいろ不都合が生じてしまいます。

teachers
teachers
親には、できれば学習用具を自分で揃えられたり、時間やルールを守れたり、円満な性格に育てたりして、学校の教育活動に支障がないような子どもを育ててほしい

というのが先生方の偽らざるホンネではないですか。

いろんな子どもがいて、日々、そのいろんな子ども約30人をたった一人で面倒見ているのだから、大変な苦労をせざるをえない。
親がしっかり育ててくれていれば、正直、その苦労は減ります。

teachers
teachers
とにかく、親には学校の状況をわかってほしいなあ。
parents
parents
じゃあ、学校だってちゃんと親の言い分に耳を傾けて
mami
mami
どっちの言いたいこともわかるんだよなー

学校に意見を言ってくる親の子に、教室で日々苦労させられている場合もありますよね。
その苦労も知らず、想像もせずにいろいろ主張されると、嫌になっちゃう気持ちもわかります。

また、たとえもっともな意見であっても、このブラックで多忙な生活の中で、そこまで言われても対応しきれないよーということも多々ありますよね。

学校批判ムーブメントとモンスターペアレント

モンスターペアレントという言葉が流行る前は、「学校」は親の意見に聴く耳を持たない、という学校批判が幅を利かせていたように記憶しています。

親は、メディアの影響でなんとなく「学校」に悪いイメージを持って批判するようになって、上から目線でものを言ってたら、今度は、モンスターペアレントと言われて「そう呼ばれたらどうしよう」と、逆に萎縮して言いたいことが言えなくなってしまった。

先生たちは、多くの人が一所懸命やっていたのに、「学校」全体がなにかと世間に批判されるのでガードを固めてしまい、その延長線上でなにか言われるたびに、「またモンスターペアレント?」とイメージ先行で身構えるようになってしまった。

そんな変遷を経てきたように思います。

mami
mami
日本人は、思っているよりずっと、”事実”ではなく”メディア”や”イメージ”に翻弄されているというのが私の持論

モンスターペアレントという言葉はもう捨てませんか。
親には、学校を批判するより、何か違和感がある時は信じて訊ねてきてほしい。

学校と親が敵対しても、子どもの育ちにいいことなんて一つもない。双方の望みはまったく同じで、「子どもが善く育つこと」その一点のはず。
だから、信じ合って協力し合ってやるのが一番いい。

モンスターペアレント的行動は家族支援を求めるサイン

そうは言っても、どんなにわかり合おうと歩み寄っても、どうにも理解しがたい親御さん……もいますよね(逆も真なりですが)。
そんなときはモンスター―ペアレントという言葉を使いたくなる気持ちもわかります。

でも、そんな親御さんこそ、究極的に家族支援を必要とする親だったりします。
ただ、この場合、家族支援の中でも一番難しいレベル5の対応が必要ですから、ここはもっと積極的にスクールカウンセラーさんに活躍してもらうか、あるいは子ども家庭支援センターに対応を譲るとかしたほうがいいかも。

あるいは、家族支援理論を知っていると、今までとは違った対応もできるかもしれません。

mami
mami
家族支援の詳細な解説についてはこちらをご覧ください。

もしかしたら、私のこんなマジメで良い子風な解説は、友人たちの望むものではなかったかな。

mami
mami
モンスターペアレント、大変だよ! 例えばこんな親がいてさ、ヒソヒソヒソ…

っていうのが、期待されていた答えなのかもしれないですね。
今 気がついた。ごめんよ~みんな、つまらない答えで…。